🕊️ 父が遺した戦争の記録を未来へ語り継ぐ
【概要】
めぐろで活躍する人を紹介する「ひとり、ときめき vol.60」。目黒での戦争体験をつづった父の手記を寄贈した内藤政弘さん(90歳)を紹介します。
【プロフィール・背景】
第二次世界大戦時、一家で中目黒に暮らし、田道国民学校3年生の時に姉・喜代子さん(現在94歳)とともに福島県へ集団疎開。後年、父(政雄氏)から戦時中の目黒の様子などをまとめた手記「空襲記」を譲り受け、区に寄贈しました。
【父から子、そして目黒へと受け継がれた「空襲記」】
政弘さんの父、政雄さんは、書きためた日記などを基に戦時下の目黒の惨状を原稿用紙につづり、自ら製本して「空襲記」と題しました。亡くなる前、父は手製の「空襲記」を政弘さんへ託します。政弘さんはこの手記を、手元に残していた当時の手紙などとともにめぐろ歴史資料館へ寄贈。目黒区の戦争の記録であるこの手記は、1冊の本として刊行されました。
【我が子を案じる父の愛情】
戦時下でも、内藤家の人たちは手紙でやりとりを続けていました。父が送った何通もの手紙には絵が添えられ、遠い疎開先で心細い思いをしている我が子を和ませようとする親心が垣間見えます。終戦直後、疎開先で尿毒症を発症した政弘さんのため、父は必死に黒砂糖を探し当てて薬を作ってもらうなど、深い愛情で政弘さんを救いました。
【今、平和について願うこと】
疎開先から帰ってきた政弘さんの目に映ったのは、変わり果てた目黒の街でした。「戦争は悪ですよ。どこかで必ず不幸が起こる。父が遺した『空襲記』が、戦争の悲惨さを伝え、二度と繰り返してはいけないということを未来に語り継いでくれたらと心から願っています」と語ってくれました。
【関連情報】
手記「空襲記 銃後の目黒と疎開した我が子の記録」は、広報広聴課(総合庁舎本館4階)で販売(1冊1,000円)しているほか、図書館で貸し出しています。